2025年に到来する高齢者需要のピーク

高齢者看護の需要は医療・介護サービスと共に高まっており、2025年にピークを迎えると言われています。
戦後日本の第1次ベビーブーム世代が2015年に、65歳以上74歳以下の前期高齢者となりました。これから迎える2025年には、この世代が後期高齢者になります。
懸念されているのは、その時の需要に医療従事者の数が確保可能なのかということです。また、確保が難しい状態になり、医療や看護の業界が需要の多さに医療従事者の絶対数が足らなくなることも心配されています。

2025年に確定しているのは、後期高齢者が日本の人口の4分の1を占めることです。さらに少子化によって労働力人口も減ってしまいます。医療や看護システムの基盤となる社会保険料自体も減ることで、現在のシステムの維持が危ぶまれています。
2025年問題の対策として、2014年4月には診療報酬改定が行われました。これによって急性期医療から慢性期医療に重点がシフトされ、不必要な長期入院の社会的入院などがなくなりました。入院患者数を減らす代わりの受け皿として、在宅での医療と介護に力を入れるのが国の方針です。

社会の疾患構造も、高齢者人口が増えれば変化します。
確実に増えると言われている併存疾患は、急性期医療の現場でも認知症と言われています。そのため準備することとして、医療従事者は高齢者の様々な疾患への理解やケアの充実が求められています。
高齢者看護の需要が増えることで、看護師求人の需要も在宅での医療医療にシフトすると言われています。